オカルト・怪談・UMAあたりを広く浅く愛し、真実を探求したいブログ

密室妄想クリエイティブ

怪談

【実話怪談】A子は連れて行かれた

投稿日:2021年1月8日 更新日:

いいね!
読み込み中...
マムシ

高校生の頃の話。

同級生にA子という女の子がいた。
A子は所謂ギャルっぽい見た目で、髪は金髪っぽく染めて化粧も濃くてスカートも短い、どこにでもいるギャルっぽい女子高生。
でも話すととても気さくで良い子だった。

高校1年の頃から、特別仲が良いわけではなかったが、会うと話をするくらいの感じだった。

最初は普通に登校していたA子だったけど、高2になったあたりから、休みがちになって、
「最近なにしてんの?」
と聞くと、
「バイトとか。まあ色々忙しくて〜」
とはぐらかされた。

僕自身、ヤンキーでもなんでもなかったけど、高校の頃は遊びたかったし、毎日真面目に登校するような人間でもなかった。
それにそんなに頭の良い学校でもないから、周りにもそんな感じの同級生は多かったので、さして気にもしなかった。

そんなある日、同じクラスの男友達Bから、A子を好きになったので、何とか付き合えないかなと相談された。
そこで僕は一肌脱いでやろうと、BとA子をくっつけるために動き始めた。

手始めにA子に連絡して、世間話しながらさりげなく彼氏がいるのか聞いてみた。すると
「今はいないよ〜」
とのこと。

よし、ということで、適当な理由をつけてBとA子が連絡を取り合う様に仕向けた。
当時はスマホなんてない時代だから、ガラケーのショートメールってやつだ。

しばらく経ってからBに、A子と連絡とっているか聞いてみた。
するとBは、
「毎日メールしてるよ!今度遊びに行こうってなった!」
と上機嫌だ。

A子は相変わらず学校は休んだり午後から来たりといった具合だったが、メールすると割とすぐ返事があった。

そんなとき、同じく同級生でA子とは真逆の真面目な優等生タイプである、C美という女子と話していた際、A子の話題になった。

C美は
「あの子は気をつけた方がいいよ」
という。
「なんで?」
と聞くと、
「私はA子とそんなに仲が良いわけじゃないけど、なんか、、良くない空気が流れているから」
とさらっと言った。

「良くない空気ってどういうこと?」
と聞いても、C美は
「A子自身というよりは、、うまく説明できないけど」
と言ったきり、その後は答えてくれなかった。

C美は、以前から少し霊感的な何かがあるようだったけど、A子とBはうまくいきそうな感じだし、僕からみれば、A子は何も変わらないようにみえたので気にしなかった。

その後しばらくして、A子は学校にまったく来なくなってしまった。
BはA子に色々アプローチしていたみたいだけど、結局付き合うまでには至らず、ただのメル友状態のままだった。
Bは
「最近、メールしても返事がないんだ。俺、なんかしたかな?」
と少し落ち込み気味。

僕からメールしても返事はない。それでも何度か送っていると、
「入院してる」
と一言。その後はメールしても返事は来なかった。

別のA子と仲が良かった子に聞いてみると、
「あ〜、、A子クスリやっててね実は。それで体調崩して入院してるみたいよ」
と聞かされた。

いくら頭の良くない高校とはいえ、周りでクスリに手を出している同級生はおらず、驚愕した。
Bもまったく知らなかったという。

それからまたしばらくして、学校からの配布物をA子に届けるという役目になった。
そこでBと一緒に、A子が入院しているという病院に行った。

病室に入ると、そこにはベッドに寝ているA子と隣に彼氏だという男が座っていた。
彼氏という男は、A子より少し年上っぽくて、白いシャツに髪は長く、色白で痩せた長身の男だった。

A子の彼氏は僕らをみると、無表情で
「君たちがA子の同級生?」
と聞いてきた。
「そうです」
と答え、持ってきた配布物をA子に渡した。

「心配かけてごめんね。わざわざ持ってきてくれてありがとう」
A子は少し痩せてて元気も無さそうだったが、話は普通にできる状態で、ベッドに寝たまま笑顔で迎えてくれた。

それから少し他愛もない話をしていたけど、A子は
「パパママもいるし彼氏もいるし、元気だからもうじき退院できるよ」
と言っていた。

しかし、僕はどうしても隣に座る彼氏が気になった。
雰囲気は陰気で表情を変えず、僕らには最初の一言以外、一切喋らずA子の横から離れない。
ただ、雰囲気と目で「早く帰れ」と言われている気がした。
気まずくてA子と話も大して続かず、退散することにした。

病院からの帰り道、Bは
「A子、彼氏いたのかよ、、」
とボヤく。
僕も今日知ったし、いつから付き合っているのかも知らない。
その後は僕もBも、A子に連絡を取ることもしなかった。

数ヶ月後、A子は高校に来ないままだったが、ある日の放課後、僕は何かの用事で遅くまで校内に残っていた。
外は薄暗くなっていて、そろそろ帰ろうと、ひとりで廊下を歩いていたときだ。

通路の端からA子がすっと現れた。

え?と驚いたが、久しぶりにみたA子に
「おいA子じゃないか、久しぶり!退院してたの?」
と聞いた。
するとA子はゆっくりこっちを見て
「うん。もう大丈夫。またね」
と言って、すぐに歩いて行ってしまった。

それ以上、なぜか声を掛けられなかったが、聞きたいことは色々あると思い直し、後を追うと、もうどこにも姿はなく、いなくなっていた。

その数日後、A子が死んだという噂がクラス内で広まった。

いやいやこの前、普通に校内にいたけど、と思っていると、担任から正式にA子が亡くなったと知らされた。
心筋梗塞で亡くなっているところを発見されたみたいな話も。

嘘だろ、、と思いながらも、通夜に参列したが、まともに遺影もご遺族も見れなかった。

あとになって、C美は僕につぶやいた。
「A子はね、連れて行かれたんだよ。蛇みたいのがまとわりついてて離れそうになかったから」

いいね!
読み込み中...

-怪談
-,

Copyright© 密室妄想クリエイティブ , 2021 All Rights Reserved.